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dOCUMENTA(13) - Kassel: 2012.09.10-11
GWも終わってしまいました、海の日までが遠いです。
えー、最早牛歩より遅いペースですが、ドイツ旅行を振り返ります。

★ dOCUMENTA (13) (第13回ドクメンタ芸術祭)

9月8日・9日と終日ベルリン観光をするも、10日はちょい田舎町のKassel(カッセル)という町に向かいました。ベルリンからだと電車を乗り継いで3時間くらいかかります。

カッセルでは、5年に一度、dOCUMENTA(ドクメンタ)という芸術祭が開催されています。今回はちょうど13回目にあたる開催だそうで、芸術祭の名前も「dOCUMENTA(13)」です。デザインやアートの世界では非常に有名な、世界最大の芸術祭なのだそうで、改めて自分の凡人さを痛感します。ドクメンタの開催期間はおよそ100日間と決まっているため、休暇を取得するにあたり、わざわざこの芸術祭の日程に合わせてみました。

駅を出るとこんなポールがお出迎えしてくれる。

今回のドクメンタの特徴は「体感型の作品が多数出ていること」でした。つまり、実際にその場に足を運んだ上で五感を使って作品を体感する、というもの。本や作品集などで「見る」のと、実際にそれを「体感」するのとでは全然印象が違いますね。普段の生活とは違った刺激を受けてきました!

1日半かけて、駆け足ながらもほとんどの作品を見て回りました。すべてを紹介することは出来ませんが、特に気になった作品をいくつかご紹介します。

作品の紹介の前に、少し会場の様子を。

ドクメンタ芸術祭の会場は、建物の中もそうですが、作品の半分は外の膨大な公園の中に展示されています。
とにかく広〜い。どこまでも走っていけそうな感じ。

公園のところどころにこうしたベンチが置かれており、好きに休憩がてら座って寛ぐことができます。

普通の公園なので、動物もたくさんいます。ここはのどかで本当に癒されました!

さてさて、作品の方を少し紹介。

Alter Bahnhof Video Walk
こちらはJanet CardiffとGeorge Bures Millerというカナダ出身のアーティストの作品。(この方々だけ、今回のドクメンタでは2作品出品しており、どちらも体感型のものでした。)

iPod touchを支給され、イヤホンを付けると、映像作品がスタートする。映像はカッセル駅が舞台となっており、女性の音声ガイドに従って映像と同じように駅の中を歩いていく、というもの。


駅のあらゆるところを回ります。こんな2階から見下ろすような場面も。

非常に人気の作品で、毎日1時間待ちで並んでいました。そして作品参加者は全員こんな感じでiPodを手に駅を歩き回っているので、すぐに分かる。
こちらがiPodで実際に流れた映像作品。この映像を見る(だけ)なのと、実際にこれと同じ舞台を歩きまわるのとでは、映像で伝えようとしてる話の感じ方が全然違います。カッセル駅のホームから強制収容所行きの電車が発車された、というユダヤ人迫害の歴史や、作家自身が見た夢、作家が駅を撮影している状況などが語られ、だんだん映像の世界にどっぷり入っていってしまう。発想が非常にユニークであると同時に、どうしてこれが人気があるのか、体験してみたらすぐに分かる作品のひとつでした。

Forest (for a thousand years)

こちらもJanet CardiffとGeorge Bures Millerの体感型作品。
写真で見ると4-50人単位で瞑想していてなんだか宗教ちっくな雰囲気満載ですが、この作品はこの森の中でオーディオを絶えず流しており、参加者は全員そのオーディオに耳を傾けているのです。瞑想してそうな人もちらほら。


このサウンド、ただのサウンドではなく、Ambisonicsという1970年代にOxford大学の数学者が開発した技術を採用しているのだそう。録音されたどんな雑音や音でも、Multi-channnel mixingにより、より鮮明に三次元に表現できるものなのだそう。

オーディオは5つの別々のシーンで構成されており、あるシーンでは参加者は戦争の真っ只中にいて四方八方から大砲や銃声が聞こえたり、また別のシーンでは合唱団の中で美しい賛美歌が聞こえてきたり。それら別々のシーンが。自然界の雑音(鳥の羽ばたきだったり、風に吹かれた草木のそよぎだったり)で繋がれており、永遠にループしている作品となっています。 

こちらは28分の作品のうち6分間を再送しているYoutube動画。
大自然の真っただ中でゆったりとサウンドに身を委ねる、なんてことは普段の生活ではなかなか出来ないので、「普段やれないことを体感できる」というのも大きなポイントですね。

★ News from Nowhere

韓国人アーティスト、ムン・ギョンウォンとチョン・ジュンホのお二人による作品。「100〜200年後、地球環境が絶望的に荒廃し人間は存続の危機にあるという世界での“衣食住”とはどんなものか」を、映像・インスタレーション・出版作品の3部構成によって表現したもの。中でもインスタレーションとしてディスプレイされていたtakram(こちらには日本人の方も制作に関わったのだそう)が担当した「未来の水筒、加えて水資源とは」というテーマが興味深かったです。

BRUTUSにこの制作に携わった方の一人、渡邉康太郎氏のインタビュー記事が載っていたので、そこでの説明を引用すると、
「そもそも汚染などによって水資源が極端に限られた世界になっているだろう。そうだとするならば、人間が必要とする水分を減らすことを考えるべきだろう。鼻腔に入れ、呼気に含まれる水分を結露させて体内に留める器具、膀胱内に入れて尿中の水分を腎臓に返す器具など、5つの人工臓器と、水分と栄養分を補給するキャンディのセットによって、1日に2〜2.5Lとされる人間に必要な水分を最小限にまで抑える。」
【引用元:BRUTUS 「荒廃した未来で待つ人工臓器群に思うこと。」】

そうして生まれたのがこちらの「Shenu : Hydrolemic System」なる栄養・水分補給セット。こちらを1日5粒摂取する、という設定らしい。


もちろん本作品はフィクションですが、何故かそう遠くない未来に、こういう合理的な世界になっていく可能性がも充分ありえるなぁ、と考えさせられる作品でしたね。

ちなみに映像作品で女優さんが着用していたこの衣装は、FINAL HOMEの津村耕佑氏が手掛けたデザインなのだそうです。

名前は表におおっぴらに出てこなくても、結構日本人が関わっている作品なのですね。こちらでは紹介を省いていますが、その他にも伊藤豊雄氏が2011年3月の津波で崩壊した南三陸の町に建てる新しい建物を構造を模型付で紹介しているディスプレイなどもありました。

★ Airplane


本国ドイツのThomas Bayrleは、今回の芸術祭でのBoden Awardを受賞しました。彼の出品作は全部で5つあり、Documenta Halleの建物の一部を埋め尽くしておりました。その一つがこの「Airplane」という作品。飛行機の中に飛行機、という構図になっております。

この写真からもわかる通り、この作品、かなーりでかい!Documenta Halle自体、この写真からも分かる通りものすごく天井が高いのですが、回りにいる人との大きさを比較するとその作品のデカさが明らかですね。

Mon Cheri: A Self-Portrait as a Scrapped Shed

今回、唯一(個人で)の日本人アーティストとして大竹伸朗氏が出典していました。「A Self-Portrait as a Scrapped Shed(スクラップ小屋で表す自画像)」というコンセプトの作品。


作品の一部としてスクラップされていた「ニューシャネル」が目立っていました。このニューシャネルのTシャツを着ている人、たまに見掛けます。

大竹伸朗氏といえば、最近だとEgo Wrappin’の新作アルバム「steal a person's heart」の目玉曲の一つである『女根の月』の作詞を手掛けています。この曲、当て字ちっくな歌詞が、かなり韻を踏んでいて非常に面白い1曲となっています。
ちなみにこのPVに出演している女優さんは、小島聖さんです。
年を重ねても色気が出てて素敵。

★ ELWE - Jail Hostel


ELWEという、ドクメンタ芸術祭の期間限定でオープンしていたホテルに宿泊しました。でもその名前の通り、実際はホテルというよりはホステル。

結論:あまり冒険しすぎるのは良くない、ということを痛感。

監獄スタイルのユースホステルということでコンセプトは面白いのですが、何というか・・・修学旅行でワイワイとやってくるにはいいけれど、ある程度お金をかけた旅行でくる場所ではなかったかなぁ、と。ご覧の通りカーテンもないし!

こちらは二人部屋なのでおいていませんでしたが、一人部屋となると部屋にトイレがベッドの横にボーンとついているようでした。まぁ…独房って確かにそんなもんなんだろうけど…実際にそのトイレを使用している人はいるのだろうか?(笑)

★ ご飯
日本人にとってのソウルフードがおにぎりだとすれば、ドイツ人にとってのソウルフードはおそらくソーセージでしょう。それくらいソーセージに対する拘りは強い!

ドクメンタ芸術祭ではあらゆるところで売店を見かけました。といっても売っているものはだいぶ限られており、やはりソーセージとビールのお出ましとなります。ここでもベルリンの名物:カリーブルスト(カレー味のソーセージ)が食べられました。


ビールじゃないとなると、リンゴジュースがお友達に。

この日の夕飯はユースホステルに紹介してもらった近くのドイツ料理のお店に入ることに。もともと小さな町なので、ベルリンやハンブルク等と比べてレストランの数も少ないのが残念なところ。ここでは代表的なドイツ料理を頂くことにしました。

主人が食べたウィンナーシュニッツェル。美味しそうでした。

私が頼んだのはこちら。

ここのザワークラウト(キャベツの漬物)は酸っぱすぎた。お肉が少し脂っこすぎた。"Dumpling"という単語に引かれて注文したポテト(右の球体)は思っていた食感と違ってどうもダメでした。珍しく惨敗。

こちらのお店、家族経営しているのか、70過ぎのおばあちゃんまでもが娘さんの民族衣装を着て接客していたのが印象的でした。残念ながら写真に納められなかった…。

ちなみにカッセルの到着した朝は駅前で軽くサンドを食べました。
シンプルだけどこういうものの方が美味しかったりします☆

そして翌日の朝はドクメンタ内のカフェで。どこにでも売ってるクロワッサンやパイですが、変に凝ったものより美味しかった。

カッセルを後にしベルリンに帰る際は、電車の自由席がなかなか見つからなかったため、乗車時間(3時間)をずっと食堂席で粘りました。遅めのランチとしてガッツリパスタを食べ、その後紅茶やコーヒーなどを追加で頼んで3時間居座ってみる。

帰りの電車で時々見かけた風車がなんか印象的でした。
やはり時間の流れが、忙しい東京やベルリン等と違う模様。
| yumemix | TRAVEL (Germany) | 02:10 | comments(0) | trackbacks(0) |









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