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Some notable things about her daily life.
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突然の読書ブーム
気付いたらこのブログも2006年4月28日開設から既に10年経っていました。そんなに先まで書いているかなーと当時は疑問に思っていましたが、なんとか持っております。スマホからもっと簡単に下書きできると使用頻度がぐっと上がりそうなので、ちょっと勉強しようと思います。

4月に入ってから突如、ものすごく本(特に小説)が読みたくなりました。喉の渇きの如く、とにかく読みたくて仕方がない…ということで、最近の流行ものを少しずつ消化しています。主には通勤の移動時に読んでいますが、片道40分くらいあると毎日1時間ちょっと時間を費やせるので、平日のちょっとした楽しみになったりします。お昼休みを一人で過ごす場合もしかり。

ここ2〜3ヶ月程で読み漁ったもの:
・怒り 上下(吉田修一)
・少女(湊かなえ)
・望郷(湊かなえ)
・往復書簡(湊かなえ)
・悪の教典(貴志祐介)
・母性(湊かなえ)
・きいろいゾウ(西加奈子)
・夜行観覧車(湊かなえ)
・キリコについて(西加奈子)
・花の鎖(湊かなえ)
・64(ロクヨン)上下(横山秀夫)
・しづく(西加奈子)
・漁湾の肉子ちゃん(西加奈子)

映画なんかもそうですが、私は(自分の)日常とかけ離れたもの程好きなようで、デビュー作「告白」で一気に好きになった湊かなえさんの作品は次から次へと読みたくなりました。話に救いがあろうとなかろうと、現実では経験できないことをその作品を通じて疑似体験できるのがいいな、と思います。よく作品巻末のあとがきに「こんな温和な方があんな恐ろしい内容の小説を書くだなんて…」という趣旨の文言を見かけますが、逆に日常生活が平和だからこそ、そこから切り離した小説の世界では思いっきり冒険できるのでは、と思えるので、むしろ理解できる気がします。
 
印象に残ったものだけいくつか。

怒り(吉田修一)
面白くて一気に読んだものの、なんというか、最後がなんだかしっくりこない。タイトルにまで採用された「怒り」という感情、本書の犯人の「怒」という言葉の意味に結局のところあまり触れずに終わってしまっている。犯人の深層心理にあまり触れないまま結末を迎え、物語として失速した感じが否めない。正直、消化不良です。
「悪人」は逆にあの終わり方で良かったと思える反面、こちらはなんだか納得がいかない。この違いな何なのか…。

悪の教典(貴志祐介)
映画版はまだ見ていないので何ともいえないが、主演が伊藤英明ということは知っていたので、本の描写が脳内では常に彼の顔で再生されていた。いろいろと生徒の殺し方等はとてもグロテスクなのだが、不思議なことにあまり感情移入することなく、さらっと読んでしまった。

母性(湊かなえ)
多方面でとても反響があったといわれる本作。母親となった今、やはり自分にも何かしら思うところがある。この作品だったか、最後の方の解説に「信用できない語り手」についての説明があり(この作品のみならず湊氏の作品の語り手は大方信用できない語り手がほとんどだ)、この「母性」の母親は中でもとびきり信用できない、または理解できない点が多く、彼女が語る部分を読むのが苦痛であった(しかしそれは湊氏の書き方が絶妙であるという証拠なので、作品としては素晴らしいということである)。そしてついつい娘の語りの方が真実っぽく見えがちなのだが、最後のエピローグを読んで「やっぱりこいつ(娘)も信用できないな…」となった(ここの部分は曖昧に設定されており、娘の語る通りに本当に物語が進んだのか、はたまたこれは娘の「こうであったらいいな」という夢の中の話なのかは不明で読者にその解釈を委ねられているが、私は主に後者と解釈している)。故にこの話は「告白」と同様に救いのない終わり方をしていると感じるし、「告白」と同様、湊かなえの傑作のひとつだとも思える。

きいろいゾウ(西加奈子)
上述の「信用できない語り手」というのはいろんな方が使われる手法で、この作品も同じく「信用できない語り手」2名で構成された作品。最初はツマさん(妻)がファンタジーな人なんだな、と思いながら彼女の話をその後のムコさん(夫)の話と照らし合わせて進んでいくのだが、徐々にムコさんの過去に触れていくと「あれ、この人の話って…あまり客観的じゃない?」となり、またムコさんの話の中にツマさんの語りには出てこない部分がいくつかあり(ツマさんが夫の日記を読んでいるらしい、という点など。結局真実は分からず)、何が真実かは曖昧なまま、結局収束していく感じ。ムコさんツマさんの暮らしぶりがかなりはっきりと描写されており、都会の慌ただしい生活を日々送っている人間からすると、その暮らし方に憧れないこともない。

64(ロクヨン)(横山秀夫)
本屋で見かけて、久しぶりに刑事モノを読もうか、ということと、ちょうど映画化されてて話題にあがっていたということで読了。刑事モノではあるが、警察内部のことにもっと焦点を当てた作品だったので新鮮だった。

漁港の肉子ちゃん(西加奈子)
「キリコについて」もそうですが、西加奈子さんの魅力・テイストってこういうところなんだな、とはっきり捉えられた作品。彼女の作品の中では今のところこちらが一番好きです。気になる点といえば、語り手(きくりん)がまだ「大人」になる前の小学校5年生(11歳?)であり、いくら本好きで頭がいいとしても、ここまで大人っぽい口調になるものだろうか?というところか。


今は小説あさりもひと段落し、がらっと趣向を変えて「金融リスク管理を変えた10大事件」(藤井健司)という仕事柄の本を読んでいます。実は小太郎がお腹の中にいたころに購入していながらも、すっかり忘れ去られており、最近本棚からひょっこり出てきた…ということで読んでおります。自分が金融の世界に入った2007年は、入行して数ヶ月後にはサブプライムローン問題が勃発し、そこからリーマンショックに繋がり、そのあたりの事件がよく分からないままに過ぎていったので、それ+過去の金融業界の事故等をおさらいするための本です。
 
| yumemix | INPUT (Books) | 12:58 | comments(0) | trackbacks(0) |









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